鍼灸で内出血(青アザ)する理由と3つ対処法!
この記事では鍼灸治療で内出血(青あざ)ができてしまう理由と一刻も早く消すための対処法をお話しします。初めて鍼灸を受けて帰って鍼をしてもらったところを確認したらあざになっていた!
なんてことになるとびっくりしてしまいますよね。
鍼灸治療で使用する鍼は髪の毛程度の太さ(0.14mm)でかなり細いものが使われますから内出血のリスクはそんなに大きくありません。しかし鋭利な金属を体の中に入れるという治療上、内出血が絶対起こらないとは言い切れないのです。
空鍼灸院でも内出血がなるべく起こらないように丁寧な施術を心がけてはいますが1日10人施術するとして一人くらいは内出血が起こり青あざが残る状態となります。内出血が起き青あざができそうな場合必ず
「内出血してしまったのでちょっと青くなってしまいます。ただ痛みが出るとそのようなことはないのでご安心ください」
という説明をさせていただいております。他の鍼灸院も同じだと思います。鍼灸受けて帰ったらびっくりなんてことにならないようにですね。
最近話題の美容鍼の場合だと顔にも鍼をしますから施術の前に患者さんに説明して同意書をもらっているところもあります。
目次
鍼灸で内出血が起こる原因
鍼灸によって内出血が起こる原因は鍼を体内に侵入させる時もろい血管などに当たると内出血が起こりやすいと言われています。
太い血管は弾力性があり丈夫ですから針が当たっても傷つけるということはありませんが毛細血管と呼ばれる細く張り巡らされた血管は傷つきやすくそこに鍼が当たることで血が漏れ出し内出血という状態になります。
美容鍼の場合内出血(青あざ)が起こりやすい
美容鍼の場合顔に鍼を集中的に刺すことが多いです。顔は人間の体中でも多く細かい毛細血管が存在しているため内出血が起こりやすくあざができやすいと言えます。目の周りの細かいところは特にですね。
さらに目の周りはあざが広がりやすく目をパンチされたようなあざになってしまうこともあります。
程度の軽い内出血であればお化粧で隠すことも可能ですが目の周りに濃い内出血ができてしまうと隠すのは難しいこともあります。ですから大事なイベントの前などは目の周りの施術は避けるなど注意が必要です。
鍼灸治療による内出血(青あざ)で痛みが出る?
治療をしていて内出血しましたのであざになそうです。
と説明させていただきくと結構聞かれるのが
「痛みが出ますか?」
という質問。鍼で起きた内出血の場合痛むことはほぼありません。
通常の内出血だと打身によって内出血が起きている場合が圧倒的に多いです。
皆さんも経験があるのではないでしょうか?
床に置いてあるものを足にぶつけ足があざになったとか
腕をぶつけてあざが出来たなど
年齢を重ねるとぶつけなくてもあざが出来てしまうこともありますが多くの場合は打身を伴い内出血を起こしあざが出来ていることが多いので
内出血(青あざ)=痛い
というイメージがついてしまっていますが鍼灸治療の場合鍼をしたときににちょこっと毛細血管を傷つけてしまっただけなので痛みが出るということはまずありません。
鍼灸治療を受けたら内出血してしこりができた!
鍼灸治療の内出血の場合しこりが出来るほど内出血するのは多くはありませんができる場合もあります。
これは経験的には細い針よりも太めの針を使った際に起こりやすく多少痛みを伴う場合もありますが内出血のしこりは半日〜1日程度で消えてしまいます。
しこりができてしまうと翌日は一回りか二回りほど大きなあざが出来てしまうことが多いです。
一般的に美容鍼で使用するはりはかなり細いものを使用することが多いためしこりができるほどの内出血が起こることは多くありませんが腰や臀部は少し太めの針を使う場合も多く
その場合内出血が起こりやすいと言えます。
鍼の内出血は下手だから?
患者さんとの会話の中で鍼の内出血は上手い下手が関係するのか?という話になったことがあります。
内出血はどうしても起きてしまうことと説明をしても万が一お顔に内出血ができてしまったらあまり見栄えの良いものとは言えませんので気になるところだとは思いますがこれはうまい下手関係ありません。
もちろん内出血のリスクを下げることはできます。鍼を細くする、本数を減らす、鍼の抜き差しを丁寧に行うなどできることはありますが美容鍼の場合鍼の本数と効果が比例してしまう部分もあるためあまりリスクを考えすぎるのもいかがなものかと思います。
自分は以前、美容鍼灸の生みの親と呼ばれる先生の元3日間のセミナーに参加したことがあります。
その施術は顔に100本の針を打ちますので修行みたいなところもあるのですがw
そこで練習ではペアの先生と顔の部位ごとに針を打っていくのですが、時間が余ると講師の先生が施術のデモということで施術を見せてくれます。
その講師のデモの場でも内出血は起こってしまいます。
100本以上も打ちますから当たり前ですけどね。
ということでどんな達人であっても上手い下手関係なく内出血は起こってしまいます。
内出血(青あざ)が起こりやすい人とそうでない人の違い
毎日毎日患者さんに鍼をしていると明らかに内出血しやすい人、内出血し難い人がいるのがわかります。
特に違いが出るのが血液をサラサラにする薬を服用している方です。(ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、エリキュースなど)
血液をサラサラにするおくすり
血がかたまりにくくなるため、出血しやすくなります
鼻や歯茎からの出血、皮下出血(あおあざ)が起こりやすくなりますが、このような症状が出ても、ご自身の判断で服用を中止したり飲む回数を減らしたりしないで下さい。そのような症状が続く場合は、一度医師または薬剤師にご相談下さい。
また、頭蓋内や消化管から出血など、重大な出血を引き起こすことがあります。
激しい頭痛や、吐き気、血便・血尿などの症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。引用;金沢循環器病院
他には糖尿病、高血圧、加齢、飲酒。喫煙など血流が悪くなると内出血が起こりやすい傾向にあります。また生まれつきであざが出来やすい体質の方もいらっしゃいますから一概に言えませんが鍼灸治療をしている経験則から言うとお酒を多く飲む方も特に内出血が起こりやすい傾向にあると考えています。
鍼灸治療によって内出血してしまった場合の対処法
特に何もせず放置でOKです。
通常の鍼灸治療の場合はお顔に鍼を打つと言う機会は多くありません。
ですから気にならない箇所であれば特に気にする必要もありません。
美容鍼の場合
美容鍼灸や眼精疲労の鍼灸などでお顔に鍼を行って内出血(青あざ)ができてしまった場合は話は別です。
目立つ場所に内出血(青あざ)が起こってしまった場合は初期の対処が重要となります。
何より患部の圧迫
これは鍼を抜いた瞬間プッと血が出てきてしまった場合ほとんどの鍼灸師がしてくれる処置だと思います。傷ついた毛細血管からこれ以上漏れ出ないようにするためさらには皮下に血液が漏れ出てしまうと大きなあざになりやすいため溢れ出てしまった血液を刺してしまうためにも圧迫を行います。
ほとんどの場合綿花で圧迫を行います。
施術直後に鍼灸師が内出血に気づいた場合は圧迫を行い処置を説明していただけると思いますがもし帰ってから確認してみたらあざが出来ていた。と言うこともあります。時間差で出てしまった場合ですね。
その場合お顔など目立ちそうなところであれば数分間圧迫してあげると広がりにくくなります。
しかし患部を揉むと言うことはぜったにしないようにしましょう。最悪あざが広がってしまう可能性もあります。
冷やす
内出血の初期(3日以内)であれば患部を冷やしてあげるのも効果的です。氷水を入れたビニール袋で患部を圧迫してあげるのも一つの手です。冷やすことにより血流が抑えられ腫れを抑えることができます。
市販薬
これらの処置をしてお化粧で隠してもやっぱり気になると言う場合は市販薬に頼るのも一つの手です。傷跡やあざに効くアットノンというクリームなどが薬局で売っています。市販薬を使用することで薄くなるスピードが若干早くなると思います。
鍼灸による内出血(青あざ)はどのくらいで消える?
内出血によるあざがが治る期間はそのあざの程度によって変わってきます。もちろん年齢や体質も関連します。
色が薄く範囲が狭い内出血であれば早い方で2〜3日で治ってしまうこともあります。通常だと一週間程度。
色が濃く範囲が広い内出血の場合は1っヶ月程度で消えるもしくは薄くなりほぼ目立たない状態になります。
鍼灸によって内出血(青あざ)ができるのは悪いこと?
内出血によってあざが出来てしまうことはあまり印象の良いものではありませんが東洋医学の考え方からするとむしろ内出血は良いことと考えます。
東洋医学的には内出血が起こってしまうような箇所は血液の滞りができていたところ。
内出血により血液の滞りをスムーズにしてあげるとで身体中の血液循環を良くし、症状の改善にも役立つと考えられています。
車で例えてみるとわかりやすいですが体の中で渋滞が起きていると考えるとあまり良い印象はありませんよね?
鍼による内出血は体の中の交通渋滞を解消してくれ、体の状態を良くしてくれるものなのです。
内出血によるあざが心配であれば相談しましょう
冒頭から解説の通り鍼灸での内出血はリスクとして避けられないものであることは事実です。確率は高くはありませんが。
ですからイベントの前は目の周りの施術を避けてもらうなども一つの手です。
鍼灸師も施術で満足していただきたいと考えながら施術していますから心配事があれば遠慮なく相談することが重要です。