鍼灸治療はクセになる?通う頻度と目安について
今回はよくご質問をいただく鍼灸はクセになるのか?について解説していこうと思います。
よく聞くのは鍼灸はクセになるから通わなきゃいけないんでしょ?
というご質問です。
これについて思うのはどんな治療法であれある程度通う必要はあるということです。試しに整体や鍼灸を受けにいくと
「うちは腰痛くらいなら一発だよ」
と説明を受けることがありますがこれはほとんどあり得ないことです。
例えその場で腰痛が消えたとしても腰痛の元は60分程度の治療一回くらいで消えてしまうことはありません。
ごく稀にマジックにかかったかのように一回でスパッと取れてしまうということもありますが、多くの場合症状の改善には複数回かかります。
結論 鍼灸はクセになる?
で鍼灸はクセになるのか?
という話ですがこの話の根本には、鍼灸で良くなっても一時的だからまた通わなきゃいけない。
だからクセになるという話が多く聞かれるのかと思います。
これは昔からあるような鍼灸院が多い今は仕方がないのかなと考えています。
昔からあるような鍼灸院が悪いとか否定するつもりは全くありませんが、
ある患者さんが昔ながらの鍼灸院に行ってみたら説明もなく鍼を打たれてこれで様子みてくださいで終わってしまいましたっていう話を多く聞きます。
これだと患者さんは体が痛い理由や不調な理由がわかりませんし「様子を見てください」と言われてもまた行ったほうがいいのか、もしくは行かなくても良いのかわからない。
そして時間が経ってまた痛くなってきて
「また行かなきゃいけないのか〜」
「鍼灸ってクセになるのかな〜」
と考えてしまうのは自然な流れだと思います。
しっかり説明してくれる鍼灸院に通い頻度を守ればクセになることは少ない。
あなたの体の痛む原因や体調不良の原因をしっかり説明してくれてだいたい何回くらいでこうなります。という風にしっかり説明してくれる鍼灸院であればクセになるということは少ないと考えています。
例えば腰痛の場合 うちだと六回くらいで良くなります。
と説明することが多いですがそうすると患者さんはそれに向けて
六回で治るなら頻度を守ってちゃんと通ってみよう
とか
それまでセフルケアも続けて通い終える頃には腰痛を気にせず生活がしたいと考えると思います。
そうするとほぼ六回でかなり良い状態に持っていくことが可能です。
この流れが一番クセになり難い鍼灸治療の受け方です。
もちろん仕事上体への負担が大きような方にはその後のメンテナンスも必要だと思いますが
基本的には痛みがなく日常生活が問題なく送ることができればそれで終了です。
そもそも鍼はただの金属
あとクセになることが少ない理由としてただの金属です。体に刺すんですが何も薬品など使いませんので安全性が高い治療法です。
まれに鍼に痛み止めとか塗ってあるんですか?と聞かれることがありますが何も塗ってありません。鍼のメーカーによって滑りがいいようにシリコンが塗ってあったりしますが基本は何も塗っていません。
ですから痛み止めの薬の依存性が問題になって記事になっていることもありますが、鍼灸治療はそもそも薬などとは全く関係がなく依存性のあるものではないのです。
鍼灸がクセになることは”少ない”理由
ここまで鍼灸はクセになりにくい。しっかり症状が改善すればクセになるものではないという説明をしましたが稀にクセになっちゃう方もいます。
それは
「鍼独特のズーンという感覚が好き」
「マッサージとは違って奥まで刺激が届いている感じが心地いい」
という鍼治療の刺激自体が好きになっちゃうパターンですね。
しかしこれは経験上あまり多くありません。
体に鍼を刺されてあ〜気持ちい
この感覚が好きなんですよ
っておっしゃる方は稀にはいますが
整体やマッサージと比べると圧倒的に少ないです。
マッサージなどで硬いと頃を揉まれるのと違い鍼の場合は刺激が大きくなります。
鍼治療に使う鍼は細いからあまり痛くはないとは言っても金属を体に刺すわけですらマッサージのような刺激とは違います。
ということで整体やマッサージと比べると圧倒的にクセになる方は少ないと思いますが一部鍼独特の刺激がクセになってしまう方もいらっしゃるのは事実です。
一般的な鍼灸の通院頻度
鍼灸院はどのくらいの頻度で通うのが適切なのかですが、慢性痛であれば一週間に一回、急性の痛みであれば週に二回 2〜3日に一回のペースをお勧めしています。
鍼治療は簡単に言ってしまえば体の不調を作り出しているところに微細な傷をつけてそれを体に修復させることで回復を狙っています。
ですから体の治る力が必要なのです、なので最低でも日にちは2〜3日程度空けながら通っていただくと急性のぎっくり腰など痛みが強い症状でも痛みを早く収めることができます。
しかしこれはあくまで一般的な治療院の通院頻度ですからもし通っている治療院があればよく相談して通院頻度を決めていただけるとスムーズな体の回復につながると考えています。