朝だけ腰痛が出る。原因は寝具だけじゃない寝ながらできる対処法とは?
昼間はほとんど痛くないのに朝だけ腰が痛む。
寝起きが辛い。
寝具を色々変えても朝だけの腰痛は変わらない。
そんな朝だけ辛いと言う方のためこの記事では原因と対処法を解説していきます。
朝だけ腰痛が出る原因
- 日中の疲れ(仕事の疲労)
- 股関節周囲辺の筋肉の硬さ
- 血液循環量の低下
- 寝具が合っていない
などが挙げられ、朝だけ痛む腰痛の原因はさまざまな原因が考えられるのです。
日中の疲れ
「朝腰が痛いんです」
と言いながら鍼灸を受けにきた方に言うと意外にびっくりされるのが日中の疲れ。
次の項目の股関節周囲のこりにも繋がっているくるところではありますが日中の仕事が重労働だったり長時間のデスクワークを続けていたりすると朝方の腰痛の原因になります。
朝の腰痛をなんとかしたいならまずは昼間の生活習慣や仕事での体の負担を考えてみましょう。
股関節周辺の筋肉の硬さ
腰痛なのに股関節なの?と感じてしまうかもしれませんが腰痛と股関節はかなり密接な関係です。
極端に言えば腰が凝ると股関節の痛みになる場合がありますし股関節のこりで腰痛になる場合もあります。
腰と股関節は筋肉の構造的に連動してしまう構造です。
股関節周辺の筋肉の凝りが強くなると腰痛や坐骨神経痛を引き起こしてしまう場合もあります。昼間の仕事で長時間のデスクワークや同じ場所に立っていなければいけない立ち仕事を繰り返すことで股関節周辺の筋肉のこりも強くなります。
夜間寝ている時には血液の循環量が低下します。
心臓から体に送り出される血液(心拍出量)は安静時は約毎分5L運動時には毎分25Lに増加すると言われており安静時の5.6倍増加します。
さらに運動時(活動時)は血液の80%が活動筋へ分配され体の動きを柔軟に行えるようになっていますが安静時は内臓へ分配される血液も増えるため筋肉に血液が回らない状態となります。
もともと筋肉の硬さがあり血液が循環しにくい状態の筋肉があったりすると夜間や朝方の安静時には血液が循環され難く酸素や必要な栄養が回らず警告のため痛みを発します。
例えて言うならば戦場
もともと戦闘の緊張状態で物資が少ない状態なのに夜間になると輸送隊が休んでしまうためさらに物資が枯渇します。すると前線に立っている兵士は救援を要請するでしょう。その救援要請こそがあなたの腰の痛みなのです。
戦場の例えが通じたか知りませんが朝だけの腰の痛みはマットレスが〜とか枕が〜とかよりも昼間の活動によって起こる体への負担(特に股関節周辺)が原因となります。
寝具が合っていない
やっぱり寝具も原因なんでしょ!
と考えるかもしれませんが寝具が朝だけ腰痛の原因になっている割合は少ないです。
なぜならあなたが今使っている寝具で最初から腰が痛くなっていたわけではありませんよね?
もし今の寝具を買ってからすぐに朝だけ腰痛が出てきたなら元の寝具に戻すとかいい寝具なら合うもに交換も対応してくれるはずです。
もちろん長年使い続けヘタってきたなら寝具が原因というのも考えられます。
あとは素材のよほど柔らかいものを使い続ける事も朝だけ腰痛の原因となります。
クッション性があり柔らかいマットレスや布団は一見心地よく感じますが体が安定し難く体は無意識に力が入ってしまうため筋肉のコリの原因になる事もあります。
と言うことで朝の腰痛は寝具の原因という可能性はあまり高くありませんが
- 長年使ってヘタれてきた
- あまりに柔らかいマットレスを使っている
という場合には寝具も疑うべきでしょう。
朝だけ腰痛の寝ながらできる対処法!
原因の項目でも記載した通り昼間の行動が朝の腰痛に繋がります。ですから腰へ負担がかかる動作を避けるなど意識してみるのが重要です。
朝の腰痛の解消には大腰筋のセルフマッサージ
大腰筋は腰と胸の背骨から太ももの大腿骨まで走る筋肉で慢性腰痛や神経痛の原因になりやすいポイント。腰にある筋肉ですがお腹側にあるのでお腹からしか押せません。厳密にいうと直接刺激できるわけではないですが間接的に刺激が可能です。
1、仰向けで膝を曲げる
2、大腰筋の走行の確認
腹筋のちょっと外側を押してあげると凝っている部分により刺激が入りやすい
朝方の痛みが起こりやすいポイントとしては大腰筋上部、中部
3、押してみる
指をまっすぐに背中で両手を合わせ押し込む
先程示したこりやすいポイントを押してみるとあら不思議、腰の痛みが減ってる!となると思います。全てではありませんが5、6割の朝方腰痛はここを施術することで変化が出ます。
刺激する際は手にしっかり力を入れ奥の壁に当たるぐらいまでグッと押してあげます。すると大体の腰痛は推している間だけでも変化してくるので
何度か推したり話したりしてマッサージしてあげます。これを一回では治りませんので1日に何度も行ってもらうと症状が緩和されていきます。
昼間も座りながら押せるので是非やっってみてください
中臀筋のテニスボールケア
こちらも腰痛の原因として多いポイントです。
大腿筋膜張筋が凝ると股関節周辺の筋肉全体の緊張を高めてしまうため痛みの原因となることが多いところ。
ここは簡単でベットにテニスボールを置きその上にお尻の側面を載せるのみ。
痛すぎる場合はタオルを被せるなど調整してみてください。痛気持ちいい程度が最適。
腰痛の痛い方のおしりをゴリゴリしてげましょう。右の腰が痛いなら右。
真ん中が痛むなら両方ゴリゴリします。片側5分程度。
マッサージしたら元の寝ていた状態に戻り効果を確認します。ほとんどの場合痛みは取れいるはずです。しかしその場で朝だけ腰痛が取れてもまた翌朝は出てきますので一週間程度は続けてみる必要があります。よほど痛みが強くない限りこれで治ることが多いです。
冷やさない
体を冷やさないというのも重要になります。冷えると体が固まりやすく痛みが強く出やすいというのは想像できると思います。
体は正直なもので痛みが発生する時期で最も多いのが寒くなり始めやが多いです。
秋ごろですね。
考えられるのは気温の変化に適応ことに体が疲れてしまい症状が出始める。
いきなり寒い日というのも増えるため布団の準備や上着の準備がなくそのまま過ごしてしまうと体を冷やしてしまうからだと考えられます。
ということで朝の腰痛を撃退したい場合は暖かくするということが重要です。
方法としては
- 電気毛布を使っていない場合は使用する
- 部屋を温める
- ゆっくりお風呂に入り温める
朝だけ腰痛の原因と対処法を解説してみましたがいかがでしょうか?
これを徹底していけば快適な寝起きが過ごせるようになるでしょう。
この記事の最後に朝だけ腰痛の施術例をご紹介します。
鍼灸治療で朝だけ出てくる腰痛が楽になった例
概要
50代女性 郡山市大槻の患者様
仕事;事務職
元々は寝ている時の腰痛が気になり来院
年末の事務処理に追われ長時間座ったまま仕事をしていたせいか慢性腰痛が悪化。
夜仰向けで寝ていると徐々に腰が痛む感覚があった。
寝ている時の症状は三回の鍼治療にてほぼ治り気にせず寝れるようになっていた。
私が施術の際運動を勧めたのと時間に余裕ができたとのことでバトミントンを開始。
バトミントンを始めてから朝だけ腰痛が気になり出した。
徐々に痛みが強くなり来院された。
施術内容
後屈+
腰を後ろに反らすと朝痛むところに痛みが再現される。
前回治療した際のお尻の凝りが再び強くなっていたため腰のツボでお尻のこりを緩和させた。
さらに太ももの裏にも鍼を行い腰の張りをとる。
ここまで行うと後屈した際の痛みはほぼなくなり腰が軽くなったとのこと。
さらに大腰筋の緊張も見られたため足の甲に鍼を行い股関節周辺の緊張も緩めた。足の甲に鍼を行うと明らかにお腹の張りも軽減する。
志室
引用;医道の日本
腰の代表的な筋肉脊柱起立筋の脇。
慢性腰痛を持っている方であれば押してみると痛みを訴えることが多い。横に寝てもらい横から鍼を打つと響く感覚も強いが効果も高い
殷門
引用;医道の日本
お尻の座骨と膝裏からちょうど中間地点にあるツボ。
慢性腰痛にも高い効果を発揮する。
太衝
引用;医道の日本
脚の第一指と二指の交差しているところ。
痛いけど効果的。
治療回数 4回 週二回
一回目で腰を反らせた際の痛みは軽減したが朝の腰痛はしぶといことが多いです。
短期的に集中して鍼治療を行うと徐々に痛みが減ってくる。
今回の例ではバトミントンを初めて痛みが出たとのことでした。しかし適度な運動を続けながら生活していただいた方が予後が良いため、無理のない範囲で続けてもらいました。
もしセルフケアだけでは治らないと感じたら郡山市の痛み専門鍼灸、空鍼灸院にご相談ください。
住所;福島県郡山市菜根5丁目4−16エルディム菜根B号