優しい鍼の鍼灸院

鍼灸と整体のメリットデメリットを徹底解説!どっちを選ぶべき?

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女性マッサージ
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名前 渡部 青雲 郡山市の空鍼灸院 院長 国家資格 はり師・きゅう師 自律神経症状の改善に力を入れています。このブログでは自律神経の乱れによって起こる様々な症状の解説やセルフケア、実際の症例など紹介します。
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腰痛が酷い坐骨神経痛が悪化してきた。肩こりが辛い!

というときに頼りたくなる治療院ですが鍼灸院や整体院、整骨院の数は現在全国で15万ヶ所以上存在するとされています。コンビニの店舗数が18年の時点ですが5万5695店舗あるとされていますのでおよそコンビニの倍以上

鍼灸院、整体院、整骨院が存在するとされています。

 

ほんと多いですよね。うちの近所にもたくさんあります。たくさんあるのは選択肢が広がっていいのですが今度はどこに行っていいのかわからなくなる。

 

そこで今回は鍼灸と整体を両方7年ほど行っている施術者がメリットデメリットを解説していこうと思います。

鍼灸のメリット

 

  • 即効性がある
  • 安全性が高い
  • マッサージでは届かない深部の筋肉や組織を刺激できる
  • 国家資格なので解剖学や生理学など一通りの基礎知識を有している
  • もみ返しが起きない

などが挙げられます。

 

鍼灸治療は痛みや痺れに対して即効性が高い

痛みや痺れに関しては即効性の高い治療が可能です。

 

 

マッサージや整体と違ってピンポイントで一回所針を刺して抜くだけで痛みがすっと変化しますので即効性は非常に高いといえます。しかし鍼灸治療には流派のようなものが存在し痛みの改善を狙ったものとはちがまずは体調の改善そうすることで次第に痛みも治る。

とうような考えを持って治療している鍼灸院も多くあり、体質改善となると効果が出るまで早くて数ヶ月、最低3ヶ月通ってください。と言ってくるような鍼灸院もあるので院によって考え方の違いはありますが空鍼灸院のように痛みを最短で改善させるという目的を持って治療を行なっている院もあります。

 

 

安全性が高い

 

鍼灸治療は痛そうというイメージそして鍼を体に刺すという行為の関係上安全性が高いというイメージを持っている方は少ないですが鍼灸治療による事故の発生は実は多くありません。

もちろんリスク0ではないのでデメリットの部分でご紹介しますが薬や使用する医療機器も最小限ですから安全性が高い治療と言えます。

 

マッサージや整体では届かない深部の筋肉や組織を刺激できる

 

これは鍼灸治療の強いところです。痛みの多くは深部の筋肉から発生している事があります。よくテレビんで紹介されるインナーマッスル大腰筋やお尻のインナーマッスル小臀筋などデスクワークや長時間の立ちっぱなしてこりができやすい筋肉です。

 

ここをマッサージで施術しようとすると難しいところがありますが鍼灸であれば心部の筋肉に針を到達させる事が可能です。

 

国家資格なので解剖学や生理学など一通りの基礎知識を有している

 

鍼灸治療には専門学校を3年通い基礎知識を身につけ国家試験に通過する必要があります。

科目としては意外かもしれませんが解剖学や生理学、病理学など西洋医学的な内容も多く含まれます。

ですから解剖学で体の構造筋肉の動き、臓器の位置などを学習し生理学では体の働きなど

 

基礎知識を有しているわけです。整体などの場合は国家資格などの制度がないため基礎知識も持たないまま施術を行なってしまっているという話も多く聞きます。

もちろん全ての整体院がそうであるとは言いません。

真面目に学習し施術に当たっている院さんもありますが規定があるわけではないので昨日までサラリーマンで今日から整体師!

と宣言すればいつでも整体師になれるものなのです。

 

もみ返しが起こらない

 

もみ返しは起こりません。代わりに鍼返しというものがあります。

ただこれはマッサージによって起こる頻度よりは圧倒的に少ないのかなと感じています。

 

マッサージでもみ返しが起こりやすいのは背中、肩、首

このあたりは小さく繊細な筋肉で重い頭を支えているため筋肉が凝りやすくまた強い力で押すと損傷が起こりもみ返しが起こりやすいです。

 

逆に大きい筋肉のお尻や腰などはもみ返しは起き難い場所です。

 

鍼灸治療の場合首が痛いからと言って首に鍼をするということはあまり多くはありませんがどおしても首が痛みの元になっているという場合でももみ返し、鍼返しのリスクは大きくありません。打つ本数にもよりますが。

 

 

鍼灸のデメリット

 

  • 内臓の損傷(気胸など)、灸による火傷のリスクがある
  • 内出血によってあざができる
  • 痛みがある
  • 金属を体に刺すという抵抗感

などが挙げられます。

 

内臓の損傷(気胸など)のリスクがある

鍼灸による有害事象はどのくらいの頻度で生じますか?
 

安全性委員会で行った鍼灸の安全性に関する前向き調査では、総治療回数14,039回のうち有害事象の発生は847件(6.03%)でした。内訳は頻度が高い順に、皮下出血・血腫370件 (2.64%)、不快感109件 (0.78%)、刺鍼部の残存痛94件 (0.67%)、刺鍼時の痛み78件(0.56%)、出血74件(0.53%)、症状の悪化28件(0.20%)、不明26件(0.19%)、火傷24件(0.17%)、その他19件(0.15%)、皮膚炎・皮下組織炎12件(0.09%)、鍼の抜き忘れ13件(0.09%)でした。報告された有害事象のほとんどは軽症で一過性のものであり、気胸や感染症など重篤な有害事象は報告されませんでした。鍼灸医療安全ガイドラインに基づく標準的な鍼治療では重篤な有害事象が発生する可能性は非常に低いことが明らかとなっています。
 
参考
・Furuse N, Shinbara H, Uehara A, Sugawara M, Yamazaki T, Hosaka M, Yamashita H. A multicenter prospective survey of adverse events associated with acupuncture and moxibustion in Japan. Medical Acupuncture. 2017. 29(3): 155-162.
・尾崎昭弘,坂本歩.鍼灸安全性委員会(編).鍼灸医療安全ガイドライン.第1版.東京.医歯薬出版.2007.

引用;公益社団法人 全日本鍼灸学会

 

総治療回数14,039回のうち有害事象の発生は847件(6.03%)。そして多いのが内出血や不快感、刺鍼部の残存痛などほとんどがあまり気にする必要もないもの。

刺鍼部の残存痛なんていうとちょっと大袈裟に聞こえるというかちょっと怖い表現になっているますが要は鍼を抜いた後も痛みが残っている状態。

これも結構あることですね。しかしこれはほとんどの場合1時間もしないうちに消えますし、まれに体の感覚が敏感な方がいらっしゃりそのような方でも長くても一日でほぼ消えます。

 

火傷24件これもこれはちょっと怖いところです。空鍼灸院では鍼のみ施術のため灸の施術は行いませんが火傷は起こってしまうようです。

昔はモグサをねじり米粒代の大きさにし皮膚の上で燃やすという治療が頻繁に行われていました。今でも行なっている鍼灸院もあると思いますが昔より減ってきている印象です。

 

その治療だと火傷はしてしまいます。しかし米粒大の火傷なのでちょっと痒くなっても後々消毒などきっちり行えば問題にはならないのです。もちろん火傷する手前で消す8分灸と呼ばれる手法もあります。

 

しかし最近薬局などで売っているせんねん灸あれで火傷してしまうとこことが稀に起きてしまうようです。

せんねん灸通常のモグサだけのお灸と違ってモグサの下にはしっかり台座が付着しています。ですからそこまで火傷のリスクは高くないのではと思ってしまいますがこれが逆に油断をうみ 

火をつけて放置していたら火傷してしまったという事例が起きているようなのです。

 

年齢やお灸をする場所さらには皮膚の状態、汗かいているとかこれらでも変わってきますので注意しながら施術が必要となります。

 

 

痛みがある

 

鍼は注射針より細く痛みは大きくありません。しかし皮膚の痛覚を感じる点に当たってしまった場合、皮膚が薄いところに打つ場合、ちくっとくる事があり若干痛みを伴うこともあります。

また針が刺さってからの感覚も筋膜や硬結(こり)にあたるとズーンとくる感覚が起こります。

 

どうしても針の感覚が嫌という場合は鍼の太さを下げ施術することも可能ですが0にはできないところです。

 

金属を刺す抵抗感がある

 

鍼灸治療を受けたくない理由として金属を刺すのは怖いというイメージが強いですよね。

鍼というとやはり予防接種などで打たれる注射などをイメージしてしまい痛いんじゃないか。

 

と考えてしまいますが1日に何人にも鍼を刺している自分でも予防注射の針は嫌です。痛いですからね。しかも中が空洞になって薬剤を出すわけですから余計刺激も強いのです。

 

ということで鍼灸のデメリットとして金属を体に刺すという抵抗感はデメリットかなと感じます。

 

整体のメリット

  • 店舗数が多く選択肢が多い
  • 鍼灸より抵抗感が少ない
  • リラクゼーション効果
  • 即効性が高い

 

選択肢が多い

 

これが圧倒的に大きいメリットと言えます。民間の資格で営業をしている店舗(カイロプラクティック、リラクゼーションなどを含む)と考えると数は圧倒的です。

 

開業しやすいというのが数が多い理由だとは思いますが国家資格はとらずに民間の資格で開業してしまった方が規制などもなく経営がしやすいのが現状です。

ちょっと疲れ抜きに60分2980円のほぐしもあれば症状の改善を謳う整体も多くあります。さらには骨盤矯正や筋膜リリース、整体と一言で言ってもさまざまな手技があり選択肢はかなり幅広いと言えます。

 

 

鍼灸より抵抗感が少ない

 

鍼灸と整体を比べたときに整体のメリットと言えるのが体に金属を刺すよりも痛いという噂の整体の方がハードルは低いと思います。

もちろん鍼灸院によって行う治療方が違いますからいっぱい鍼を刺す院、最小限に抑える院などさまざまです。

 

日頃から鍼灸治療を行なっている自分としては涙が出るほど痛い整体よりも数本で症状を変えてしまう鍼灸の方が痛みは少ないとイメージできます。ただ何も受けた事がない初めての方であれば整体の方が抵抗感が少ないでしょう。

 

体の症状は早めの治療が重要です。ですから「後でいいや」と長引かせてしまうといつの間にか症状が強くなって行ったり常に気になるようになってしまい悪化ということもあります。

 

ですから抵抗感が少なく受ける事ができるというのも重要な要素と感じます。

 

 

リラクゼーション効果

 

施術自体が心地いいものや痛いところを直接ほぐしてくれる整体も多くあります。

鍼灸でも温熱灸や置鍼(鍼を刺して置いておくこと)などリラックス効果が出せるものもありますがリラクゼーション効果で言えば整体が圧倒的に高いでしょう。

 

もちろん整体でも様々手技があり症状の改善のみにフォーカスし施術を行うところもありますが多くの整体院のHPなどを拝見すると「疲れ抜き」というリラクゼーションの部分も重要視されている事がわかります。

 

即効性が高い

 

効果の即効性というのも鍼灸と同様整体もあります。もちろん手技によりますけど。

 

勉強会に行くたびに各地の整体院や鍼灸院に行ってみた経験からすると鍼灸院で即効性すぐ症状を改善させるという考えをもち施術に当たっている院は多くはなく整体の方がその場で楽になる。症状が変わったことが実感できる院が多かったです。

 

ですからその場での変化を重視しているのは整体院の方が圧倒的に多いはずです。

 

 

整体のデメリット

 

  • 国家資格が無く施術者のレベルに大きな差がある
  • 危険な施術を知らず知らずに行なっている事がある(一部)
  • もみ返しが起こる
  • 深部の筋肉へのアプローチが難しい

 

国家資格が無く施術者のレベルに大きな差がある

 

大手の整体チェーン店などは二週間の研修で現場に出れるようになるという話を聞いた事があります。この話を聞くとびっくりしますが施術の形だけ教えてあとは二週間の間ひたすらお互いに研修させるそして現場に出すようです。

 

基礎的な知識を持ち合わせたいない場合も多くあります。

基礎知識が無いとどうなるかと言うと知らず知らずに危険な施術を行なってしまう可能性があります。病気の見逃しこれはいくら国家資格を持っていようが判断が難しいところですが腰痛といっても内臓の病気や背骨の病気が絡む事があります。いくら街の整体院といえどその辺りの判断する知識はある程度持っておく必要があります。あとは病気の見逃しにつながるところですが施術してはいけない症状にやってはいけない施術を行なってしまい悪化してしまったと言う事例もあります。

 

【事例】 遺伝性狭窄(きょうさく)症である旨を伝えてマッサージを受け、症状が悪化した 遺伝性狭窄症で腰痛に悩んでいた。腰痛不眠症改善という情報誌を見てマッサージを受けた。背骨の曲がったところを強く押され、腰や脚に激しい痛みと痺(しび)れ、引き攣(つ)れが起こった。脊椎専門の病院で治療を受けたところ、以前の状態に治るまでに3カ月程かかると言われた。

引用;国民生活センター

 

もちろん知識無しで整体をしている所が全てではなくしっかり学習し基礎知識を身につけている先生も多くいらっしゃいます。ですから全てがそうだとは言いませんが危険なところも一部あるのは確かなところです。

 

 

 

危険な施術を知らず知らずに行なっている事がある(一部)

 

【事例】 指圧・マッサージ店で全身の指圧マッサージを受けたところ肋軟骨(ろくなんこつ)を骨折した 全身の指圧マッサージを1時間半受けた。終了直前にブキッと音がして息をつけない痛みを感じたが、1~2分で通常に戻ったので激痛があったことを言わず帰宅した。その夜発熱し痛みが出たため整形外科を受診したら肋軟骨骨折で加療に1カ月を要すると診断された。

引用;国民生活センター

 

この事例も高齢の方に多いようですが聞く話です。

それ以外にも

 

事例として聞かれるのが首の事故。神経や脊髄の損傷。

首はさまざまな神経が多く集まるポイントです。ここが損傷するとどうなるか想像するだけでも怖いです。神経の損傷と言っても程度はさまざまですら程度が酷いものばかりでは無いと思われますが、

聞く話で多い事例は軽いもので言うと首の施術の後痺れが出たが数日で消えた。

重いものでいうと首の施術後、手足の痺れと痛みが全体に起こり治らない。といったことも起こりうると言う点は注意が必要です。

 

 

 

もみ返しが起こる

 

これは施術上仕方がない部分もあります。通常の生活では受けない刺激を受けるわけですから反応が出るものです。

 

しかしもみ返しも肩や首で起こると寝違いのように痛みが続いたり、施術した患部にだるさや痛みが出て仕事に支障をきたしてしまうこともあります。

鍼灸と比べるともみ返しが起こる頻度も多く自分の体に合わせた選択が必要です。

 

深部の筋肉へのアプローチが難しい

 

もともと整体をしていて今は鍼灸に力を入れ始めた理由がこれです。

痛みの多くは体を支えている筋肉で起こりやすく、体を支えている筋肉で痛みを出しやすいのは体の深部に存在する筋肉です。これらを直接アプローチするとこで即効性(その場での変化)も高まりさらには、痛くない状態を作りやすくなるのです。

 

例えば大腰筋と呼ばれる筋肉。

 

これもマッサージではお腹から押すや股関節から押す方法がありますが

お腹から押す方法は厚い脂肪組織の下さらには表面に多数の筋肉が存在しています。その上から押すのですから効果は半減してしまいます。

股関節から押す方法は刺激は可能ですが触れるのがほんの一部でそれだけでは効果が薄いといえます。

 

しかし鍼灸治療であれば刺鍼により深部の筋肉まで安全にアプローチができるのです。

 

 

整体と鍼灸どっちが効く?

 

ここまでそれぞれのメリットデメリット思いつくままに解説してみましたがいかがでしょうか?でどっちが効くの?って話ですがこれは一概に言えません。

少なくとも自分は整体を行なっていた頃はそこそこ治せるようになったと感じていましたが鍼灸を始めてからはさらに施術の精度が上がったと感じています。

 

これは一本の針である程度の刺激が可能であると言うこと。

深部の筋肉にも刺激を届ける事ができると言うのが要因であると感じています。

 

 

 

 

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名前 渡部 青雲 郡山市の空鍼灸院 院長 国家資格 はり師・きゅう師 自律神経症状の改善に力を入れています。このブログでは自律神経の乱れによって起こる様々な症状の解説やセルフケア、実際の症例など紹介します。
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