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鍼灸を受けるとなぜ眠くなる?不眠に鍼灸が効果的な理由

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背伸び女性
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空鍼灸院の渡部です。得意な症状は腰痛、坐骨神経痛、股関節痛、頭痛、五十肩、首こりなど多くの痛みで悩む方々にご来院いただいております。
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鍼灸を受けると眠くなることがあるため不眠の解消方法として考える人も多いようです。とはいえ、次のような疑問はありませんか?

 

「本当に不眠に効果があるの?」

「不眠に効果的な理由を知りたい」

「鍼灸の不眠に対する効果を実証した研究は?」

 

この記事では、鍼灸後に眠くなる理由を説明したうえで、不眠への鍼灸効果を解説。さらに、過去に鍼灸の不眠に対する効果を研究した論文を2本紹介します。

 

不眠にも効果的な鍼灸を利用することで、夜にしっかり眠れるようになったり、睡眠薬の量を減らせたりする可能性がありますので、この記事を参考にしてください。

 

 

鍼灸を受けると眠くなる理由

悩む男性

鍼灸を受けると眠くなるのは、自律神経のうちの副交感神経が優位になるからです。ここでは、鍼灸を受けると眠くなる理由を理解するために、まずは自律神経について解説。さらに、副交感神経が優位になることで起こる身体の反応をお伝えします。

 

自律神経は対立する2つの神経で身体の機能を調節する

 

自律神経は交感神経と副交感神経からなります。自律神経の役割りは、身体の機能を調整することです。交感神経と副交感神経はお互いにシーソーのような関係にあり、片方が強くなると他方が弱くなるといった性質があります。

 

そして、強くなったことを「優位」という言葉で表現します。たとえば、朝になると交感神経が優位になり、目が覚めます。対して、夜間の就寝時は副交感神経が優位になり眠くなるのです。

 

つまり、副交感神経が優位になると身体は眠り入る準備ができるわけです。他方、副交感神経が優位にならなければなかなか眠ることができない側面もあります。では、副交感神経が優位になった時の身体の反応をもう少し見ていきましょう。

 

副交感神経が優位になるとリラックスモードになる

 

副交感神経が優位になると、身体はリラックスモードになります。そのため、身体がだるくなったり、眠くなったりします。

 

また、副交感神経には内臓を動かす働きがあるとも言われています。食事をすると内臓が勝手に動くのは、副交感神経が無意識の内に内臓に働きかけているからです。そのため、食事をすると眠くなることがあります。

 

つまり、鍼灸をすると眠くなるのは食後の眠気のように、副交感神経が優位になることで起こる身体の反応の一種だと言えるのです。鍼灸後に眠くなったり、だるくなったりするのは身体の正常な反応なので、心配する必要はありません。

 

副交感神経を優位にして眠気を誘う鍼灸ですが、昔から不眠の治療としても利用されてきました。次に、不眠に対する鍼灸効果を理解するために、まずは不眠の種類について見ていきましょう。

 

不眠の4つの種類

不眠の種類

不眠の症状には、いくつかのパターンがあります。たとえば、以下の通りです。

 

  • 入眠障害・・・寝つきが悪い
  • 熟眠障害・・・ぐっすり眠れない
  • 中途覚醒・・・就寝中に何回も目が覚める
  • 早朝覚醒・・・朝の目覚めが早すぎる

 

いずれの不眠の症状にも、自律神経が関係しています。たとえば、入眠障害の場合は就寝時に床についても、副交感神経が優位にならないから眠くならないと言えます。

 

または、朝の目覚めが早すぎるのは、活動の神経である交感神経が優位になるのが早すぎると捉えることもできるのです。

 

では、副交感神経を優位にすることができる鍼灸は、実際に不眠に効果があるのでしょうか。以降ではまず、鍼灸の不眠に対するメカニズムを解説します。

 

鍼灸は不眠に効果があるのか?

鍼灸治療をする男性

鍼灸は不眠に効果があります。ただし、鍼灸効果の解釈の仕方には、西洋医学の面から見た場合と東洋医学から見た場合で違いがあります。それぞれに分けて解説します。

 

西洋医学は自律神経の調整で不眠の鍼灸効果を発揮させる

 

鍼灸の不眠への効果を西洋医学で考えた場合、自律神経への作用は外せない要素でしょう。ところが、鍼灸の自律神経への作用は分かっていないことも多いです。

 

分かっている中で最も有名なメカニズムが、体性自律神経反射による鍼灸効果です。つまり、体に与えた鍼やお灸の刺激が脳の自律神経を調節している部分(視床下部)に伝わることで、自律神経に作用するといった反応です。

 

不眠の場合は、交感神経が優位過ぎて乱れた状態。鍼刺激による体性自律神経反射の作用で、不眠にも効果があると言われています。

 

東洋医学は陰陽の調節で鍼灸を不眠に効果的に作用させる

 

東洋医学では鍼灸の不眠への効果を、気の作用として説明されています。東洋医学には「陽」と「陰」の考えがあり、日中は陽の気、夜間は陰の気に切り替わることで眠れたり、起きられたりすると言われています。

 

つまり、不眠は就寝時の陽の気が強すぎて陰の気が弱くなり、眠れなくなっている状態です。そこで、体の各所にあるツボから気を補ったり、取り除いたりしながら「陰」と「陽」を調節して不眠を治療していきます。

 

次に、鍼灸の不眠への効果に関する研究を紹介します。

 

鍼灸が不眠に効果があった科学的なエビデンスを紹介

付箋画像

ここでは、鍼灸の不眠への効果に関する論文を2本紹介します。鍼灸効果の科学的なエビデンスを示唆した内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

 

女性に対する鍼灸治療の不眠への効果

 

2012年6月から2017年8月にかけて実施された研究です。とある鍼灸院に来院した女性患者の中で「不眠症」を訴えて来院した人を対象に調査しました。以下の条件に合致した患者59名が、調査対象になっています。

 

  • 1ヵ月以上の鍼灸治療を受けた人が対象
  • 評価表の記入への協力が得られた人が対象
  • アトピー性皮膚炎と不妊治療中の人は対象から除外

 

患者には東洋医学の考えに基づき、適切なツボが選定されて治療が施されました。評価には、「寝つき」「途中覚醒」「早朝覚醒」など8つの睡眠に関するアンケートを患者さんに実施。治療の前後で、アンケートの結果を比べて鍼灸の効果を判断します。

 

結果は、患者に対する1ヵ月の平均治療回数は4.1回で、アンケート結果からも改善が見られたとのことです。女性のみに限定した研究ですが、鍼灸が不眠に効果があることが分かりました。

 

14~21回の鍼灸治療の不眠への効果

 

男女3人ずつの計6人についての不眠と、その他の不随症状への鍼灸治療の効果を検証した研究です。不眠は自律神経の乱れが関与することも多いため、不眠症の人は動悸や吐き気、食欲不振といった症状を伴う人も多いです。

 

本研究では、不眠も含めたその他の体の不調について50項目のアンケート調査を患者に実施。鍼灸治療の前後で比較を行いました。

 

治療方法は、自律神経に効果があるとされるツボに軽度の鍼刺激を行ったとのこと。治療回数は14~21回です。結果は、自律神経の乱れが緩解するとともに、不眠の症状にも改善が見られました。

 

さらに論文には、鍼灸で不眠が改善されることで、その他の体の不調も良くなったとの報告も記されていました。

 

不眠を解消するために鍼灸を利用してみよう

鍼灸は自律神経に作用して眠くなることが分かりました。自律神経のうちの副交感神経が優位になることで、身体がリラックス状態になり眠気を催すのです。

 

不眠に対する鍼灸効果のメカニズムの解釈は、西洋医学と東洋医学によって違います。それぞれの知見に沿った解釈がされておりとても興味深いです。

 

さらに、鍼灸が不眠に効果的だったことを示唆する論文発表からも、鍼灸は不眠に有効であると言えるのではないでしょうか。不眠で悩んでいる場合は、一度、鍼灸院で相談してみるのもおすすめですよ。

 

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