【トリガーポイントのほぐし方】緩める効果を3倍にする方法

どうもトリガーポイントが大好きな鍼灸整体師渡部です。
今回は肩こり・腰痛に効果的なトリガーポイントの探し方・ほぐし方をご紹介します。
トリガーポイントの性質として悪いところ・硬くなっているところとは違うところに痛みが出ます。
ですからトリガーポイントをほぐす前に的確に探すことが重要なポイントになります。
この記事を読むことで
腰痛の原因となりやすいトリガーポイント。
肩こりの原因となりやすいトリガーポイントを知ることができます。
実際に簡単なほぐし方も合わせてご紹介しますからぜひ実践してみてください。
正しくセルフケアしていただくことでちょっとした肩こり腰痛は自分で解消できるようになります。
目次
トリガーポイントのほぐし方を知って今すぐ痛みを改善しましょう
トリガーポイントは痛みの原因です。
血液循環が悪くなることによってできてしまう筋肉のコリですが、8割の痛みの原因はこのトリガーポイントではないか?
と言われているくらい痛みと強く関わってくるトリガーポイント。
腰痛や肩こりのトリガーポイントは意外な所に隠れています。
痛いところにだけマッサージや電気をかけても症状が改善しない原因はこれです。
腰痛や肩こりの本当の原因を探してほぐすことで初めて症状の改善に繋がります。
そもそもトリガーポイントって?
簡単に言ってしまえば(コリ)です。筋肉のコリなのですがただのコリではないのです。
トリガーという名前の通り痛みの引き金になってしまうポイントです。
ここで厄介なところがトリガーポイントが出来てコリ固まっているところが痛くなるわけではないです。
コリができた所とは違う所に痛みが発生します。
上のお尻の筋肉の画像ですが×がついているところが凝っているところで、赤いところはそのコリが痛みを広げますよー
と解説している図です。
要はトリガーポイント(コリ)があるところ以外のところに痛みを広げてしまう性質がある。
どうしてトリガーポイントができてしまうの?
トリガーポイントができてしまう原因はいくつかあります。
- 長時間の運転やデスクワークなどのじっとしている姿勢
- 中腰での作業
- 過度な力仕事
主な原因はこれですね。
座っている状態や立っている状態でも姿勢を保持するため人間は無意識に筋肉を緊張させています。
無意識ですが筋肉には力が入って固くなっている訳です。
その硬い所に血液が巡ろうとしてもめぐり難くなるのは当たり前ですよね。
血流が悪くなることによって老廃物が流れ難い状態になってしまったり、筋の緊張が続いてくるとどんどん筋肉は悪い状態に変化していきます。
この悪循環が続くとトリガーポイントと呼ばれる痛みの発生源になってしまいます。
トリガーポイントのほぐし方!効果を倍増させる3つのポイントとは?
- トリガーポイントを正確に探す
- トリガーポイントをほぐす姿勢
- トリガーポイントを緩めるには振動刺激
インターネットなどで調べると色々トリガーポイントのほぐし方は出てくると思います。
しかしイラストや写真の通りにトリガーポイントができやすいからといってむやみにグリグリしてみても意味がありません。
まずは痛みの根本原因を正確に探す。
ほぐす姿勢を工夫してゆるゆるの状態からほぐす。
振動刺激でゆらゆらする。
この基本的な三つをしっかり徹底するとセルフケアであっても高い効果が見込めます!
トリガーポイントができてしまった所を正確に見つけなきゃ意味がない!
ネットで検索すると色々なイラストや写真が出てくると思います。
でもそれは一般的にこの辺りにこりができやすいですよ〜
という目安であって一人一人に合ったものではありません。
実際にトリガーポイント(痛みの原因)を探すときは生活習慣や仕事内容さらに姿勢や動きのチェックなどをしてやっと原因部位を絞っていく流れとなります。
しかしこの記事でそこを書こうとすると膨大な量になり、誰も読まないことになりそうなので簡単かつ正確にトリガーポイントを探れる方法をご紹介します。
それは動きのチェックをしていただくことです。
例えば後ろに反ると痛むのか前に屈むと痛むのか
これをチェックしていただくことで大まかな硬いところがわかります。
ここからは動きのチェックの方法をご紹介しますのでやって見てください。
動きチェック腰編
前かがみになって、これで痛みが出る場合は
肩の筋肉、お尻の筋肉、太ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉
この辺りでトリガーポイントができている可能性があります。
後ろに反って痛みが出る場合は
お腹の筋肉、太ももの前と内側の筋肉、スネの筋肉、首の筋肉
この辺りでトリガーポイントができている可能性があります。
詳しいくは
動きチェック肩こり編
まっすぐに姿勢を正してから首を後ろに倒してチェックしてみてください。
頭の付け根あたりに痛みが出る場合
これで頭の付け根に詰まる感じ、痛みが出たらあなたの肩こりの原因は頭の付け根の筋肉(後頭下筋、僧帽筋)から来ている可能性があります。
次に
肩のあたりに痛みが出ている場合
肩のあたりに痛みや詰まり感が出ている場合は胸の筋肉(小胸筋、大胸筋)、脇の下の筋肉(広背筋)から痛みやだるさが出ている場合もあります。
肩甲骨のチェック
肩甲骨をぐっと寄せてチェック
これで肩甲骨の間に詰まる感じや痛みが出る方は肩甲骨の動きの悪さによって肩の凝りが出ている場合もあります。肩甲骨周りのトリガーポイント(広背筋、菱形筋、肩甲下筋、棘下筋)を探して肩こり解消しましょう。
実際に整体師がやる裏技!緩んだ姿勢でトリガーポイントをほぐせば効果バツグン
体の疲れている所、トリガーポイントが出来やすい所をマッサージする際、案外緩める姿勢は意識していないのではないでしょうか?
硬くなった筋肉が緩んだ姿勢でマッサージ刺激してあげると普通にマッサージした時よりも数段早く緩むようになります。
ですからこれは是非やって見てください。
実際の方法
要は筋肉がくっ付いている骨と骨を近づけてそのままマッサージすればより効果的ということです。
まず胸の筋肉でチェックしてみてください。
写真のように腕を伸ばしたまま腕の筋肉を挟んで見ましょう。痛くない程度で大丈夫です。
するとなんとなく硬い感じがわかりましたか?
胸に力を入れているつもりがなくても体は勝手に姿勢を維持するために多少筋肉に力を入れています。
力が入って硬いままマッサージを一生懸命やっても力が入っているわけですから血流が巡り難くなってしまったり、いつまでマッサージしても思うように緩まなかっりと良いことはありません!
ですからそのままの姿勢でマッサージしても効果が薄い場合があります。
その逆で骨と骨の間を近づけて筋肉が
ふわふわの状態でマッサージするとどうなるでしょう?
写真のように反対側の肩を掴んでください。この姿勢をすると胸の骨と腕の骨を近づけていますからいいマッサージする際の姿勢を取っていることになります。
この状態で先ほどと同じように胸の筋肉をぎゅっと握って見てください。
さっきより柔らかい感じや、しっかり筋肉中のコリを触れるのがわかりますでしょうか?
力が抜けているので血流は活発に流れやすくなります。
さらにマッサージで緩むスピードも格段に早くなります。
ちょっと姿勢を工夫するだけでトリガーポイントをほぐす際の効果を数倍にしてくれるわけですからやらない手はないですよね?
この記事ではなるべく緩んだ姿勢でできるほぐし方をご紹介しています。
その方が絶対早いので。
しかしトリガーポイントができてしまう部位は紹介するところだけではありません。ものすごい数がありますからこの記事以外の筋肉をマッサージする際は緩めながらマッサージできる姿勢はないかな?
と考えながらマッサージして見てください。
トリガーポイントをあっという間に緩める振動刺激とは?
振動刺激とはこのようにブルブルさせてマッサージしましょうということです。
なぜ振動刺激(ブルブル)をお勧めするのか?
それは実験によりブルブルすると早く緩むよ!
と証明されているからです。
健康な男性18人に対して、アキレス腱の上に機械を使って電気刺激を行なった。
10分間振動刺激を与え続けてその様子を筋電図を測る機械でチェックして見たそうです。
すると開始1分で緊張が取れ始め、開始3分後まで緊張が緩み続けたということでした。
理学療法科学より
本当に色々研究してくださっているんだな〜と感心しますよね。
今度はニキビの白いやつを取ったら跡になるかどうかを研究していただきたいです。
みなさんがセルフケアで行う場合は同じ条件とはいきません。
振動刺激装置はまず家にはないと思います。
同じ〇〇Hzの刺激で〜
なんてことはできません。
しかし振動を使えば僅か1分で筋肉が緩み始めるということですから振動の刺激を手で行なってもただマッザージするよりは緩みやすいでしょう。
さらに単に指でマッサージするよりも疲れにくいので絶対お勧めです。
トリガーポイントをほぐす方法
ここまでより効果的に緩める方法を紹介して見ましたがなんとなくご理解いただけましたか?
ここからは実際のほぐし方を紹介します。ここでも気をつけるポイントがいくつかあります!
力加減は痛すぎない程度で
たまに強い方が効く!と信じてゴリゴリやっている方もいらっしゃいますが危険なのでやめた方がいいです。
強すぎるマッサージは筋繊維を痛めて筋肉をより硬くしてしまう可能性があります。
最適な力加減は気持ちいい程度で大丈夫です。
少しでも痛かったら強いので弱めましょう。
呼吸を意識する
トリガーポイントをほぐしている際はふーっと深い呼吸を意識しながら行なってください。
特に息を吐く際にゆっくり吐くことで副交感神経が刺激され筋肉の緊張が取れていきます。
逆に止めてしまうと体がもっと緊張して筋肉を固めてしまいます。
息を止めず深い呼吸を意識しながらマッサージしてください。
どのくらいほぐせばいいの?
時間は先ほどの研究にもあったように一箇所1分以上は行ってください。
一箇所3分できれば最高です。
3分以上はかけなくて大丈夫です。
なぜなら継続が大事だからです。
一回一回に長い時間をかけてしまうと無駄な時間を使うことになります。
3分以上マッサージしたからといってさらに緩むわけではありません。
3分マッサージすればその部位は緩む限界です。
さらに一回一回時間を多く使ってしまうと忙しい時にケアできず続かなくなる可能性が大きいです。
ですから一回一回の時間を長くするのではなくケアする頻度を増やしましょう!
理想的には朝昼晩の1日3回です。
もし難しい場合は朝晩の二回でもいいとは思います。
一回一回をダラダラやるよりも頻繁にちょくちょく行った方が筋肉への負担も減るのでぜひこまめにトリガーポイントをほぐして見てください。
実際のほぐし方腰痛編
大腰筋のトリガーポイント
慢性腰痛で悩まれている方はほぼほぼ凝ってます。最近はよくテレビなどでもインナーマッスルと言って紹介されているところです。
中腰や立ち仕事が多いと疲労がたまりトリガーポイントができやすい筋肉です。慢性腰痛でお悩みなら絶対緩めて欲しいポイント。
お腹の奥にある筋肉ですが腰の背骨の脇やお尻の上のあたりまで関連痛を広げる筋肉です。このあたりに痛みがある方はぜひ動画をチェックしてみてください。
大・中臀筋トリガーポイント
お尻の筋肉です。大臀筋、中臀筋共に座っている姿勢や中腰での作業で疲労が溜まります。
慢性腰痛でお悩みの方の半分くらいはここを緩めてあげることで痛みが改善することが多いです。
デスクワークが多い、長時間の運転、中腰での作業が多い方。
これらの作業でお尻の筋肉にトリガーポイントができやすいです。
関連痛が出るポイントは
骨盤の中心のところ、腰の下、お尻、もも裏、ふくらはぎ。
主には腰やお尻に痛みを出しますが坐骨神経痛のような場所に痛みを出してしまうこともあります。
小臀筋トリガーポイント
小臀筋はお尻の奥にある小さい筋肉です。
小さい筋肉ですが腰痛や坐骨神経痛に強い関わりがあるところです。
デスクワークや中腰作業で凝りやすトリガーポイントができると強い痛みを広げます。
関連痛はお尻やももの裏、ふくらはぎに痛みを広げます。
坐骨神経痛と思っていてもここを緩めると痛みが取れる場合がとても多くあります。お尻の痛みや坐骨神経痛でお悩みの方は絶対ほぐしてみて欲しいトリガーポイントです。
詳しい記事はこちら
坐骨神経痛の対処法は?どおしたらいいの?改善例も郡山市の整体院がご紹介
腰方形筋トリガーポイント
腰の奥で背骨の脇についている腰方形筋。この筋肉は色々な動きに関わってきますから凝り固まっていることが多いです。
腰の深部にあるので触るには工夫が必要な筋肉です。
ここが凝ると関連痛がお尻や股関節に現れます。
股関節の痛みでお悩みの方やお尻の痛みでお悩みの方にはほぼ、ほぐすところです。
股関節の痛みと言っても股関節の筋肉だけが原因ではなく腰の凝りからも痛みを広げてしまうポイントです。
ひねった時に出る腰痛、お尻の痛み、股関節の痛みがあるときはほぐしてあげるといいトリガーポイントです。
脊柱起立筋群のトリガーポイント
脊柱起立筋は知っている方も多い筋肉だと思います。
背骨の脇に位置していて脊柱起立筋はいくつかの筋肉が合わさって脊柱起立筋と呼ばれています。
一つ一つの筋肉がそれぞれ微妙に動きが違うのですが姿勢を保持している時に働いてくれる筋肉です。この画像を見ていただいてもわかるように凝っているところよりも下に痛みを広げる筋肉です。
腰が痛い場合は肩甲骨の間のトリガーポイントから腰痛を出していることもあります。
腰のあたりにトリガーポイントができると今度はお尻のあたりに関連痛を広げます。
実際のほぐし方 肩こり編
小胸筋トリガーポイント
肩こりなのに胸の筋肉の紹介です!
うちに来ている方は腰痛が多いのですがその中でも肩こりを抱えている方が多いです。
その中でもこの胸の筋肉で肩こりが取れる方も3割くらい、いらっしゃいますので見逃さないで欲しいトリガーポイントです。
胸の筋肉ですが肩甲骨に付着していますからここが凝ると肩甲骨の動きも悪くしてしまうところです。
トリガーポイントができてしまう原因は長時間のデスクワークやスマホをいじっている姿勢です。
デスクワークでパソコンをパチパチしていると方を丸めたような姿勢になりますよね。するとこの小胸筋がぎゅっと縮められて作業をすることになります。
すると小胸筋には常に力が入りますから血流が悪くなる→トリガーポイントができやすくなる。
と言った流れができやすい筋肉です。
この胸の筋肉にトリガーポイントができると肩こり、肘の痛み、手のしびれなどの関連痛を引き起こします。
前鋸筋トリガーポイント
また肩こりと全く関係なさそうな筋肉ですが肋骨の脇も肩こりに深く関わっているところです。
ここもデスクワークで凝りやすく肩甲骨を開いているような姿勢を長時間していると血流が悪くなり凝り固まって来ます。
この前鋸筋にトリガーポイントができると肩甲骨の間の痛みや肩こり、脇の痛みを引き起こします。
肩をゴリゴリ揉んでもダメだ!って方は一度動画を参考にトリガーポイントをほぐして見てください。
僧帽筋トリガーポイント
肩を覆う僧帽筋。肩をモミモミしてすると触れるところはここです。とても大きい筋肉で、頭の後ろから背中の真ん中くらいまで広がっています。
凝りやすいポイントは肩先の部位、背中の肩甲骨の間です。
首を下げている姿勢や猫背の姿勢で凝りやすいところです。それと逆に異常に姿勢を意識している方も凝りやすい筋肉です。
背筋を伸ばしているつもりでも、いつのまにか肩に力が入っているからです。
僧帽筋にトリガーポイントができると関連痛は首のコリ感、頭痛、肩こりを引き起こします。
私個人の勝手なイメージですが僧帽筋は肩こりというより、首のコリや頭痛と、とても関わりが深いと感じています。
棘下筋トリガーポイント
肩甲骨の裏についている棘下筋も肩こりに強く関わっているポイントです。
この肩甲骨の裏にトリガーポイントができる理由は腕を使う作業が多い時に凝り固まりやすい。
棘下筋の関連痛は肩甲骨の間や首筋、肩こりを引き起こします。
さらにここが凝り固まると五十肩になりやすい傾向があり、肩が上がらなくなったり肩を動かすと痛くなるという場合はほぐしておくといいトリガーポイントです。
斜角筋トリガーポイント
次に肩こりに関わっているところが首の筋肉(斜角筋)です。
この首スジの筋肉は事務作業で下を向くことが多かったり、筋トレなどでくいしばることが多いとトリガーポイントができやすいポイントです。
肩こり、頭痛でお悩みの方はほとんど凝っているポイントですから是非ほぐして見てください。
この斜角筋が凝ると首筋の痛み、肩こり、肩甲骨の間のだるさ、腕の痛み、しびれを引き起こします。
肩甲骨の間のだるさや腕のしびれが首筋の筋肉から?
と疑問に思うかもしれませんが首の脇には神経が多く走っているところが多いです。
その近くにある斜角筋が凝り固まるとその神経を圧迫してしまうことが多く、広範囲に痛みを広げてしまう筋肉です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
トリガーポイントのほぐし方でした。ここまで紹介したところは実際にうちで整体している時も常に意識して行っているポイントです。
腰痛、肩こりと言ってもそれ以外のところから痛みが広がるというポイントをご理解いただけましたでしょうか?
痛いところ、だるいところを揉んだりストレッチしてみても改善しない時は紹介したトリガーポイントをほぐしてみてください。
初めての方でも手軽にできるように道具なしでできるものを紹介しています。もしもっと楽にほぐしたいならテニスボールでのトリガーポイントほぐしもお勧めです。
硬いトリガーポイントをほぐすにはダラダラっとマッサージするよりもきっちり時間を決めて頻度を多く行った方が効果的です。
ぜひ短時間で継続できるようにやって見てください。